全日本自転車競技選手権大会 ロード・レース/ 全日本選手権個人タイム・トライアル・ロード・レース大会/ 日本パラサイクリング選手権・ロード大会
日付 2022年6月23日~26日
開催地・コース 広島県・三原市 広島県立中央森林公園距離:12.3km
12km(タイムトライアル)出場:U23 風間 神村 若月 エリート 小山
U23個人タイムトライアル12㎞×2 24㎞出場:神村
全日本選手権の一発目はU23個人タイムトライアル。神村は十分優勝を狙える力があるので下りとコーナーをいかに攻めタイムを削れるか。EFの留目選手、弱虫ペダルの香山選手、早稲田大学山田選手らとポディウム争いが予想された。第一ウェーブのAsia cycling academy 寺田選手が1番時計である34分39秒で暫定トップに。そのタイムを基準にその後の選手は出走していく。
第二ウェーブの3番出走だった神村は第一計測ポイントを留目選手から14秒、香山選手から3秒遅れで通過。第二計測ポイントを留目選手から30秒遅れで通過。この時点でトラブルさえなければ留目選手と神村のどちらかがチャンピオンになることに。第三計測では2秒弱を稼ぎ出しラストスパートに繋げたかったが留目選手もペースアップし決着。神村は2位でレースを終えた。個人でどれだけ速く走れるか、運が左右する要素が少ないタイムトライアル競技で2位は自脚がないとまずなることはできない。あと2回チャレンジすることが出来るので日本一を目指して今後も高めていくことを心に刻み明日のロードレースへ向かった。
神村談前半は抑えめで入り後半全開で行く予定でプランニングしたが始まってみればスタートから全開だった。(笑)2周目の後半は我慢に走りになってしまったのでそこでもう一段上げられるようにするのが今後の課題。表彰台に乗ることが出来てホッとしているが優勝できなかったので悔しくもある。しかしストレスから解放されたのも確か。明日はチームメイトもいるので協力し、楽しみながらチャンピオンを目指したい。
監督談個人タイムトライアルは己との戦い。如何に外的ストレスを減らしレースに集中できる環境を作れるか。スタートしてしまえばあとは全力で30分耐えるのみ。確実に自脚はあるので来年優勝できる可能性もぐっと高まった。明日のロードレースにも期待したい。
全日本自転車競技選手権大会 U23ロード・レース距離:12.3km×10周 123㎞出場:U23 神村40位 若月45位 風間54位
前半戦の大一番である全日本選手権に3名が出場。3選手とも優勝を狙える選手であり期待は高まる。神村はきつい展開になればなるほど強く、若月は登りスプリントが得意であり、風間は最後まで残った場合スプリントで勝てる確率がとても高い。特に役割は決めず自由に走っていいがチームメイトを潰す動きだけはしないよう。そして自分の勝率が一番高くなるようにレースを組み立てる事だけを指示して送り出した。
レースは開始早々4名がエスケープを開始。エカーズ中川選手、日体大松原選手、弱虫ペダル中島選手、鹿屋大馬場選手。アブニールの3名は集団で様子を見つつ後半に備える展開に。5周目には逃げの4名を捉え新たにアジアサイクリングアカデミー寺田選手、早稲田大山田選手らが逃げを打つ展開に。神村や若月が追走の動きを見せるもうまくまとまらずしばらくは逃げにブリッジしたい選手らのドンパチが続く。ここで風間選手が痛恨のチェーン落ち。単独で集団復帰を果たすが次の周にドロップしてしまう。チームで一番勝率の高いエースを失ってしまう。8周目に勝負の動きが決まる。キナン仮屋選手、弱虫ペダル岩田選手、香山選手、関西大平井選手、エカーズ川崎選手、京産大吉田選手が集団から抜け出すことに成功し逃げ集団と合流。最終周の時点でメイン集団と1分差がついたので勝負は前の9名に絞られた。メイン集団には神村のみが残る展開に。逃げ集団からさらに抜け出したキナン仮屋選手が優勝。チーム最上位は神村の40位だった。
選手談神村勝ち逃げが決まった瞬間はその直前に動いたこともあり集団後方に位置していて反応できなかった。レースを通じてペースは緩かったが暑さで消耗し後半はかなり厳しい状況だった。それでもメイン集団には残り少しでも前でゴールを目指したが3段坂で完全に脚が攣ってしまいドロップ。この時は肉体的にも精神的にも限界だった。このメンバーにリベンジできる同等の大会がインカレなのでそこで勝利できるよう準備していきます。ありがとうございました。
若月序盤の打ち合いは静観し後半のアタックには反応するプランでスタート。前々で走っていたがそれでも落車で足止めを食らうこと数回。後半の有力勢が動き始めた場面で一緒に動いていくが肝心のところで痙攣してしまった。無駄なタイミングで動いてしまったこともありそのダメージが一気に来た。灼熱のレースではオーバーヒートしてしまえばたちまちパフォーマンスが落ちてしますのでさらに見極めて走るよう心掛けていきたい。応援ありがとうございました。
風間談
この日のために1年間準備してきた。Jprotourの厳しいレースでも集団には最後までついていくことが出来ていたので去年よりは強くなっていて表彰台も狙えるし最後の勝負になれば勝てると思っていた。いつも通り最後尾で安全に走りながら要所要所で踏んで前へ。3周もすれば集団内にはそれなりに走れる選手しかいないので前方へ上がっていき展開に備える。しかしペースが緩いこともあり思ったほど人数が減っていない。もっと厳しい展開になることを望んでいたがそうもいかず。自分で厳しい展開に持っていくのが今後の課題と思いました。7周目の登り返しでチェーンを落としてしまい30秒ほど止まって集団を追いかけ無事復帰は出来ましたが最後尾でホームストレート後の下りに入った結果集団のいたるところで中切れが起きていてさすがに踏めずドロップしてしまった。復帰したところで気が緩んでしまいそのタイミングでメイン集団では勝負の時間となっておりメンタル的にも非常に厳しかったです。次の大きな目標はインカレです。自分の可能性を信じ高めていければと思います。
監督談
結果だけ見れば惨敗に見えますがそうでもありません。3選手とも集団の中を自由に動き回り終始余裕そうでした。もう少し熱中症に対する知識があればまた結果は変わったのかと。これは監督である私がもっと注意喚起をしていれば防げたと思っています。その点3選手には申し訳なく思っています。全日本と同じくらいの比重を占めるインカレで3選手にはリベンジして欲しいと思います。各大学のウェアでの出場にはなりますが同年代との勝負を楽しんでほしいと思います。納得のいく準備をして本番を迎え運の要素以外を徹底排除して臨んで欲しいと思います。
全日本自転車競技選手権大会 エリートロード・レース
距離:12.3km×15周 184.5㎞
出場:小山 DNF
日本一を決めるレース。チャンピオンは日の丸ジャージを1年間着用できる。毎年サバイバルな展開になり完走人数も少ない。走力が足りない選手、暑さに順応できない選手も次々と遅れていき最終的に完走人数は29名と朝サバイバルレースとなった。
レースは前半戦特に大きな動きはないが1周毎に10名ほどがドロップして集団が徐々に小さくなっていく。どのチームも攻撃しない中7〜9周目にキナン勢の攻撃が始まり集団の人数は一気に減り40名ほどが後半戦へ生き残った。9周目のペースアップで小山は集団からドロップしてしまうが走り切ろうと足を緩めず距離を消化していくが残り3周回で赤旗を振られDNF.レースはその後も続き各コンチネンタルチームのエース級の選手が攻撃をしていくがワールドツアーに在籍している新城幸也選手がグループにダメージを与える走りかつ全てを捌きラストラップで新城幸也選手、新城雄大選手のマッチアップに。スプリントの末新城幸也選手の優勝で幕を閉じた。この日も34度と気温が上がり熱中症でリタイヤする選手が続出。オーバーヒートしないように走る選手が多い中新城幸也選手は動きに動き優勝。人間としての強さも一段いや二段上だと証明した。
小山談
前半は動かず後半に備える走りに徹したが普通に走っているだけでキツイ場面が何度もあった。落車などはうまく回避できたが暑さからは逃れられなかった。それとレース強度のトレーニングが不足していたと感じる。前半戦はヨーロッパにいたがレース数はそう多くなかったので高強度のトレーニングをもっと増やしてよかったとも感じました。
新城選手と2ヶ月トレーニングを一緒にさせてもらい凄さはもちろんわかっています。そんな新城選手に続く選手になりたいと強く思った全日本選手権でした。応援ありがとうございました。
監督談
小山選手はベースの能力、長時間高出力で踏むことには長けているがレース強度の中からさらに絞り出すところが足りていなかった。あと15秒踏めていれば…と思うことがあったのではないかと思う。前半戦のレーススケジュールが大幅に変わったことからトレーニングにもう少しスパイスが必要だったと感じる。しかしレース強度はレースでしか体感できないのも事実。目標をブラさず突き進んでほしい。